またまた久しぶりのブログ更新となりました・・・。
5月中にブログを更新します!と多方面に宣言していたので、有言実行できて少しほっとしています(笑)。
さて、4月の環境の変化を経てゴールデンウィークという小休止を挟み、またいつもの日常に戻った方が多いかと思います。
新年度からの変化に慣れたこの頃、さらにもうすぐ梅雨が来て気持ちがちょっと後ろ向きになりやすい時期に入りますが、自分に目が向き、嫌なことが頭の中をぐるぐる巡り、気持ちが滅入ってしまうことはないでしょうか?
今日は、そんな心の声を“きく”ことについて書いてみようと思います。
“きく”という言葉に漢字をあてると、「聞く」と「聴く」の二種類があります。これらは似たような意味を持ちますが、その違いを皆さんはご存じですか?
「聞く」は音を耳で感じ取ることです。自然に耳に入ってくる音や、特定の情報を受け取ることを指します。
一方、「聴く」は、その情報を理解しようとして注意深く耳を傾けることを意味します。
私たちの頭の中には、時に困難な考えが渦巻くことがあります。特に、このブログにたどり着いて読んでくださっている皆さんは、おそらくカウンセリングや心に興味を持つ方々なのかな?と思いますので、自分自身の内面に耳を傾けることを重視する傾向があるかもしれません。
心の声を聴くことは、自分の気持ちや問題に目を向け、気づきや発見、そして問題の解決を得るチャンスになるため、重要な作業です。ただ、すべての声を聴くことは精神的にも肉体的にも疲れるものです。だからこそ、心の声を「聴く」と「聞く」を使い分けることが大切だと思います。
”聞く”と”聴く”を使い分けるヒント
聞くことと聴くこと、具体的に線引きができるものではありませんが、参考として次のように取捨選択してみてはどうでしょうか。
●聞かずに聴いてみること
聴かないと問題が悪化してしまう、チャンスや改善・解決を逃してしまう可能性があることはじっくり聴いた方が良いでしょう。
・最近現れた心や体の不調や変化
・大切な相手(家族、恋人、友人)との問題や葛藤
・進学、就職、結婚など、人生の大きな選択についての悩み
・やらなくてはいけないこと、目標達成に関連すること
●聴かずに聞いてみること
聴くことで気持ちが落ち込んだり、モチベーションが下がってしまったり、自分のことが嫌いになるようなことは、聴かずに聞き流してみるのも一つの手です。
・重要でない人からの傷つけられる言葉やアドバイス
・長年続く自己否定や過去の失敗への囚われ
・現実に起きていないことへの不安や恐怖
・周りからどう見られるかという評価への依存
聴くことから距離をとって聞き流す
聴かない方が良いことがわかっても、どうやって聞き流せばいいの!?と感じた方も多いかと思います。
聴かずに聞き流すためのポイントの一つは、頭の中の言葉との距離をうまく取ることです。具体的には次のような方法があります。
・思考に名前をつけてみる
自分の思考に名前をつけることで、その思考から距離を取ることができます。
例:「また‘自己否定’が来たな」
・思考をユーモラスに扱ってみる
自分の考えを面白おかしく扱うことで、その言葉の重みや影響を軽減できます。
例:変な声で繰り返したり、歌にしてみたり、声のスピードを速くしたり遅くしてみる
・思考をイメージとして捉えてみる
頭の中の思考を、イメージの中で遠くに追いやることで距離を取ることができます。
例:流れていく川の葉っぱや雲に言葉を乗せて流す、鍵のかかった開かない箱の中にしまう
一人で聴いてもしんどくなりすぎたり、逆に聞こうと思ってもどうにもこうにもいかない・・・そんな時には信頼できる人と一緒に聞いてもらったり聴いてもらうことが重要です。
誰かが自分の言葉や感情に耳を傾け、理解しようとしてくれていることがわかるだけで、安心感や安堵感を感じることがあります。
さらに、今は一時的には聞くことができたけれど、何度も考えてしまい辛い場合や悩みが深刻化してしまう場合には、カウンセリングでセラピストとじっくり一緒に聴いてみることがおすすめです。ぜひ専門家の助けを借りることをためらわずに、カウンセリングを利用してみてください。